モバイルメディア衰退の裏にはASPがいる?


お久しぶりです。

転職し一ヶ月が経ったわけですが、
なんとかかんとかやっております。

ブログタイトルを「元.モバイルの人」なんぞにしていますが、
まだ確定ではなかったりします。

そもそも、今後どんなことを書いていこうかも固まっていないので、
しばらくは、ふわふわしたかんじが続いてしまうかな、と。


とりあえず今回は、私がモバイルメディアで体現したかったモデルについて。

業界離れて1ヶ月も経つと、新しい情報がすでに掴みずらくなってきていますが、
その分今回のエントリみたいに、いままでやってきたことが整理ができてよいですね。

当時考えていたこととなんら変わりないですが、
それをちゃんと言葉にして話すことができる、なんてかんじでしょうか。


で、本題。
集金サイトと集客サイト - webの人 @ryryo

まぁ一年以上前のエントリ↑に書いていることだったりするのですが、
リアルなこと(ECとか)と強い絡みを持たないのであれば、
集金サイトと集客サイトという2つの仕組みを持つというのが一番のモデルだと思っています。

より明確に言うと、
集金サイト⇒公式サイト
集客サイト⇒インセンティブサイト

それ、なんてモバゲー?という話ですが、
これをASPを介さない形でやるのが理想、というのが持論です。

つまり自社で両方とも抱えるということ。
そうすれば、単純に利率が上がるであろうっていうだけ単純な理論です。


私自身インセンティブサイトの運営に携わっていたこともあるわけですが、
一番謎だったのがなんでこんな客単価低いの?ということ。

例えばユーザーに100ポイントあげるから、
この公式サイトに登録してね!という時、
メディア側の売上は200円〜300円ほどです。(月額315円の場合)

その一方、仮にその登録ユーザーが6ヶ月間登録継続した場合、
公式メディア側の売上はというと、1200円〜1800円。

結果として、公式メディア売上の16%ほどの売上にしかならないわけです。
正直これだと中々採算を合わせるのが難しかったりします。


とはいえ、公式メディア側の視点になれば、
その程度の報酬しか出せないのも納得ができます。

なぜなら、ユーザーというのは初月退会する場合もあるから。

例えば2ヶ月登録分のお金(630円)でユーザーを集め、
それらのユーザーの平均継続期間が1.5ヶ月であった場合、
もちろん採算があいません。

そのリスクを考えれば、報酬が1ヶ月登録分のものになるのは当然のこと。


ここらでエントリのタイトルに繋がってくるわけですが、
アフィリエイト」というユーザー集客モデルと、
「公式サイト」という課金モデルは激しく相性が悪いです。

公式サイトの集客をアフィリエイトでやる場合、
前記したとおり、初月分+α程度の費用しかかけられません。

でも、もしかしたらユーザーは1年間以上課金をし続けるかもしれません。


この現象を一見すると、
アフィリエイト=広告主側が儲かる仕組み」
みたいに見えるかもしれないですが、そうとも言い切れません。

なぜなら、それでユーザー獲得メディア側の採算が合わないなら、
それらのメディア屋が撤退していくことになるから。


公式メディア側は、
ユーザーを獲得してくれるアフィリエイトメディアがいなくなって悲しい。

アフィリエイトメディア側は、
最低ラインの報酬しかもらえなくて悲しい。

なんていう負のスパイラルに陥ってしまうわけです。

「集客=ASPを使う」、「集金=ASPを使う」
というのはとても簡単なことですが、
それだけでうまくいくとはとても思えないのです。



で、この問題を解決する方法は、3つあります。

1.ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)が、課金(継続)アフィリエイトという仕組みを作る。

2.公式メディアとアフィリエイトメディアが直接繋がって、課金(継続)アフィリエイトという仕組みを作る。

3.公式メディアもアフィリエイトメディアも自社で持つ。


『課金(継続)アフィリエイト』という造語を出してしまっていますが、
これはつまり、ユーザーが1ヶ月課金したなら100円支払います、
ユーザーが2ヶ月課金したなら+100円支払います、ユーザーが3ヶ月課金したなら....
という仕組み。

ユーザーが課金した分、還元しましょう、というもの。


理想論なのかもしれませんが再現可能なことですし、
こうなればアフィリエイトメディア(インセンティブサイト)側も、
良質なユーザーを流していく気になれます。

公式サイトからした場合、短期間で見れば広告費が増えてしまいますが、
それで獲得が続くならそのほうが美味しいんじゃないかなーと。


現実としてポケットアフィリエイトというASPを持つ
DeNAの媒体である「モバゲータウン」の広告を見ると、
『翌月継続したら+50ポイント』なんて書いてあったりしますよねー。

一年以上前から自社の媒体ではそういう仕組みを持っているのに、
なんでASPではそういう仕組みを作らな..うわなんだおまえなにをするやめあqwせdrftgyふじこlp;

・・まぁインセンティブ不可の公式媒体に、
インセンティブユーザーを流しちゃうような悪質メディアが多かったりと、
不正対策の環境が整っていない業界だから仕方ないことはわかっているんですけどね。

というわけで1.の方法は大人の事情で、もうしばらく難しいのでしょう。


で、そうなると2.か3.の方法が残ると。
これはどちらでも良いんじゃないかなーと思います。

営業力の強い会社なら、2.をやれば良いでしょうし、
メディア運営が強い会社なら、3.をやれば良いです。


『2.公式メディアとアフィリエイトメディアが直接繋がって、課金(継続)アフィリエイトという仕組みを作る。』
を再現する場合↓

「弊社のインセンティブ媒体なら月1万会員獲得できますよー、
 しかも継続した分ユーザーにポイント還元するので、継続率アップにつながりますよー」
と営業する。


問題としては、公式メディア側にそのシステムが入っていないと、
その辺を新規開発することになってしまうことですね。


外部のパッケージなんかで公式サイトを運営している会社さんが相手だと、
ほぼ無理な話になってしまうはずです。




『3.公式メディアもアフィリエイトメディアも自社で持つ。』
を再現する場合↓

プログラマーに、「こういうの作って!!!」とお願いする。


(笑)


これは夢物語なんでしょうか?

モバイルメディアの成功事例っていうのが、
「リアルとのクロスメディアWIN-WINweb2.0なんですよ、犬のお父さん!」
なんてものしか見かけないので、本当の成功事例ってのが中々見つけづらかったりします。