コミュニティサイトを真面目に考察してみる。

モバイルなお仕事をしていると、どうしてもコミュニティ案件との絡みが少なからず出てくるわけで。

その中で思うことが、コミュニティサイトが一番メディアらしい戦略立てをしているなぁということです。

特に一番素晴らしいのが、『ユーザーの遷移を細かく追っている。』ということ。例えば以下のような形で。

客単価5000円のユーザーがいる。

このユーザーは「○○」というコミュニティサイトを利用している。

このユーザーは「△△」というかませサイト*1経由で「○○」に来た。

このユーザーは「□□」というASP(orメディア)から「△△」を経由して「○○」に来た。

それであるから、「□□」への予算額を増やそう。

実際、コミュニティ案件の広告タグの多くはそのコミュニティサイトから提供される、独自タグであることが多いです。(ASPのコードではなく。)そのほうが、メディア単位で効果を追うことができるからだと思われます。

「□□」とうASPには良質なユーザーが多いというよりも、「■■」といメディアには良質なユーザーが多い、というデータのほうがより精密であるということですね。かなりシビアに効果測定をしていることが伺えます。

また、『メール戦略』も素晴らしいです。

転職してから迷惑メールはすべて切ってしまいましたが、それまでは勉強のために日々500通ぐらい迷惑メールを受信していました。

で、素晴らしいと思う部分というのは、おそらくですが、ユーザーの反応を見て送るメールのタイプが変わっていくということです。

最初の方:可愛い子からメールがくる。

中盤:人妻系からメールがくる。一夜限りの関係を、みたいな。

終盤:逆援系のメールがくる。女社長36歳からのメールです、みたいな。

最後:架空請求(笑)

アホらしいことを真面目に書いてますね(笑)ただ、これだけメール配信に凝っているメディアって滅多にないのではないでしょうか。

実際ユーザーとして利用したことはないのでメールを返信したらどうなるかはわからないですが、例えば人妻系で反応したら、その後はそういう系統のメールが多く届くなるようになる、ぐらいの仕組みもあるんじゃないでしょうか?

いわゆる「ステップメール」と「シナリオ分岐」を利用したマーケティングです。モバイルはメールの開封率が高いんだ!とよく声高々に言われていますが、本当にメールを活用しているメディアってあまりなかったりしますよね。というわけで迷惑メールが一番の参考になったりします。



コミュニティサイトというと楽してグレーなことで収益を上げているように思われていますが、実際は一番仕組み化が進んでいるモバイルメディアです。不快かもしれないですが、一度真面目にその仕組みを追っていくのも良いのではないのかなぁと。

僕自身、メディア運営の際にはかなりコミュニティサイトの仕組みというものを取り入れてきました。もちろん、綺麗な仕組みに構築しなおした上でですが。

どんな業界でも最初はピンク系から伸びてくるものです。DVD業界しかり。モバイル業界先駆者の1つはコミュニティサイトだ、ということは認めざるを得ない部分なので、受け入れられる仕組みはどんどん受け入れていきましょうよ、と。

*1:コミュニティへの同時登録サイト。無料懸賞サイトなどのこと。