i2iモバイル/うごくひと2/AWStatsを比較してみる


少し前にうごくひと2という携帯アクセス解析を紹介したばかりですが、
また新しいものが登場したため、改めてご紹介します。

↓これ!

携帯アクセス解析 - 携帯のリンク元なども詳細解析 | i2i 無料Webパーツ

以前下記の記事で紹介したi2iという
アクセス解析の完全モバイル対応版です。
無料携帯アクセス解析について - webの人 @ryryo

・完全無料で利用可能
リンク元や検索ワードの解析結果も表示
・共通のタグで設置ページ毎に解析可能
・無制限に何ページでも解析可能
・過去3ヶ月分の解析結果が閲覧可能

とのこと。使用したかんじ中々良い感じでした。


そんなかんじで最近モバイルの運営環境もだいぶ整ってきたな、
という感があります。

いままでもないことはなかったですが、
初期導入費、何十万というシステムばかりだったので、
正直、中小企業が使うには辛いものばかりであったかと思います。

それと同様のことが無料で可能になってきた、というのは素晴らしいですね。


ただ、そうなると逆にまた違った問題が生じてきます。

それは『で、どれが一番いいの?』という問題。

当ブログでもi2iを含めて3つも携帯アクセス解析を紹介してきたので、
ひとまずそれらの機能比較をしてみようと思います。

比較するのは、今回紹介したi2iモバイルと以下の2つ。

うごくひと2

うごくひと2を使ってみた。 - webの人 @ryryo

AWStats

携帯検索エンジンのリファラーから検索キーワードを知るために。 - webの人 @ryryo

まずはずらっと表で比較。
その後、注目すべき点だけお話していきます。

うごくひと2

項目可否解析期間解析箇所概要
解析タグ形式PHP,Ruby on Rails,Perl 全ページに設置
設置難易度
商用利用広告なし(法人の場合)
PV月間/日別全体/ページ別
UU日別全体/ページ別
平均閲覧ページ数月間/日別
キャリア比率月間全体/ページ別
端末比率月間全体
検索キーワード月間全体キーワード別直帰率がわかる
解析検索エンジンGoogle」「Yahoo」「その他」
外部リンク元URL月間全体/ページ別ドコモは不可
外部リンク元アクセス数月間全体/ページ別比率で表示
在住地域月間全体/ページ別予測値?
年齢層月間全体/ページ別予測値?
性別月間全体/ページ別予測値?
リピート率月間全体/ページ別
平均滞在時間月間全体/ページ別精度高
直帰率月間全体
フルブラウザ対応率月間全体
通信速度カバー率月間全体
画面幅カバー率 月間全体
Flashバージョンカバー率月間全体
HTMLバージョンカバー率月間全体
ワンセグ対応率月間全体
モバイル SUICA 対応率月間全体
GPS 対応率月間全体
きせかえ対応率月間全体

i2iモバイル

項目可否解析期間解析箇所概要
解析タグ形式PHP 全ページに設置
設置難易度
商用利用広告あり
PV期間指定可全体/ページ別
UU期間指定可全体
平均閲覧ページ数期間指定可
キャリア比率期間指定可全体
端末比率期間指定可全体
検索キーワード期間指定可全体
解析検索エンジンYahoo/Google/Ez Google/Livedoor/goo/モバゲー/CROOZ/froute/その他
外部リンク元URL期間指定可全体ドコモは不可
外部リンク元アクセス数期間指定可全体数で表示
在住地域不可
年齢層不可
性別不可
リピート率不可
平均滞在時間不可
直帰率不可
フルブラウザ対応率不可
通信速度カバー率不可
画面幅カバー率 不可
Flashバージョンカバー率 不可
HTMLバージョンカバー率 不可
ワンセグ対応率不可
モバイル SUICA 対応率不可
GPS 対応率不可
きせかえ対応率不可

awstats

項目可否解析期間解析箇所概要
解析タグ形式サーバーに設置
設置難易度
商用利用
PV月間/日別全体/ページ別うごくひと・i2iよりも4割程度少なく測定される
UU日別全体/ページ別うごくひと・i2iよりも4割程度少なく測定される
平均閲覧ページ数月間全体
キャリア比率月間全体要カスタマイズ
端末比率月間全体要カスタマイズ
検索キーワード月間全体要カスタマイズ うごくひと・i2iよりもしっかりと拾う/一部文字化けする・・
解析検索エンジン月間全体要カスタマイズ
外部リンク元URL月間全体ドコモは不可
外部リンク元アクセス数月間全体
在住地域不可
年齢層不可
性別不可
リピート率不可
平均滞在時間一応可月間全体誤差あり
直帰率不可
フルブラウザ対応率不可
通信速度カバー率不可
画面幅カバー率 不可
Flashバージョンカバー率 不可
HTMLバージョンカバー率 不可
ワンセグ対応率不可
モバイル SUICA 対応率不可
GPS 対応率不可
きせかえ対応率不可


黄色くなっている部分が、
優良点なのでそこに的を絞って話します。

うごくひと2


うごくひと2の良い点は以下のとおり。
  • PHP/Ruby on Rails/Perl に対応、と使用可能環境が多い。
  • 法人運営の場合、広告が表示されない。
  • 検索キーワード別直帰率がわかる。
  • 在住地域/リピート率など、うごくひと2だけが測定できる指標が多い。
  • 多くの指標をページ別に知ることができる。

上2つは前提条件としてのものですが、
これが抑えられているのは非常にうれしいですね。


下3つは指標についてのものですが、
かなり役立つ数値だと思っています。

⇒検索キーワード別直帰率がわかる
検索されているけれど、ユーザーがなにもせずに帰ってしまっているというのは、
かなり大きな問題。

ページのトップで、そのキーワードに関するコンテンツがあることを明示する必要あり。

⇒在住地域/リピート率など、うごくひと2だけが測定できる指標が多い。
⇒多くの指標をページ別に知ることができる。
例えば、TOPページのリピート率が15%だけれど、
特定の人気ページはリピート率が20%なんて数字を見ると、かなりニヤニヤできます。


i2iモバイル



i2iモバイルの良い点は以下のとおり。

i2iは機能面ではうごくひと2に負けますが、
より細かい日別の数値を追うということに関してはそれに勝っています。

例えば、「無料着うた」というキーワードから来ているアクセスが、
ある日を境に激減したとしたら、それは検索エンジンの順位が落ちた日です。

そういった情報はうごくひと2ではわからないので、
SEOに特化した媒体なんかは、i2iのほうが良い気がします。


awstats



awstatsの良い点は以下のとおり。
  • サーバー設置型のため、環境に作用されづらい。
  • 広告が表示されない
  • 歴史の長い検索エンジンなので、クローラー等の無駄なアクセスは綺麗にはじいてくれる。
  • カスタマイズさえしっかり行えば、一番確実に検索キーワードを拾ってくれる。

検索キーワードを確実に拾うなら、awstatsがベストです。

現状一つのサイトに、i2iモバイル/うごくひと2/AWStatsの3つを導入しているのですが、
i2iモバイル/うごくひと2が拾ってくるキーワードはほぼ同一です。

しかし、AWStatsはそれ+αのキーワードを拾っています。
で、そのキーワードの数が案外多いのだから驚き。


総括


どれも一長一短なものであり、これが一番!という解析は現状決められません。

機能面でいえば、うごくひと2が一番なのですが、
月間トータルでこれぐらいですよー、というデータの出し方なので、
全体を踏まえた改善には向いていますが、直近の問題に対処できない可能性があります。

自分の媒体の特性を見抜いた上で、自分が必要とする解析を選んでみてください。

「i2iモバイル+awstats」「うごくひと2モバイル+awstats」なんていう組み合わせをした上で、
必要とする解析を判断、というのが一番だと思います。